どうも、宅録歴も長くなって参りました、萩原悠です!

仕事としてやらせていただくようになってからも、録音の基礎などは学生時代から大して変わっていません。

今日は、ボーカル録音のときに使うポップガード効果使い方についてまとめておきます!

て言っても大して難しくないんだけどねww

POPGUARDおすすめのSTEDMAN PROSCREEN101についてはコチラで詳しくレビューしています!


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ポップガードとは


そもそもポップガードとはなにか。
これです。





これがマイクとボーカリストさんの間に入っていることが多いですね。
レコーディング風景とかが映ると大抵写り込んでるかと思います。

上記の画像はメタル素材ですが、もちっとリーズナブルな布製のもあります。





まぁそもそもそんな高価なものではないけれど、出来るだけ予算を抑えたいなら布製ですね。



ポップガードはなぜ必要か


そもそもなんでポップガードなんて必要なんじゃろ??

ポップガードって効果あんの?

プロっぽい気分に浸るためじゃね??


いやいやちゃうねん、とっても大事な役割があるし、

なんならこのポップガードがなかったらわたしはレコーディングしたくないってくらいですよ!

ポップガードの効果と必要性、

それはマイクの、主にコンデンサーマイクの性質に由来します。

以下の二点のためにわたしたちはポップガードを使っているのです!

吹かれ防止


ポップガードとはそもそもどういう意味やねん!

それは、マイクをポップノイズから守ってくれるということです!

ポップノイズとは……なんぞや、ポップってなんじゃ!!

それは口に出してみればわかります。

手を口の前にあてて、

以下の単語を声に出して読んでみてください!

  • ロック
  • オッズ
  • ポップ

どうですか?

言えましたか?

そりゃ言えたかwww

注目してほしいのは手に平に当たる息の量です。

ポップのときだけめちゃめちゃ突風来るでしょwwww

次はこちらで試してみましょう!

  • ムック
  • ルック
  • フック

フックのときに来る風、感じてもらえましたでしょうか?


この突風がマイクに入ると、ボフッというノイズになります。

そのノイズの名前がポップノイズです!

パピプペポやハヒフヘホあたりの音は、口から勢いよく息が飛び出します。

つまり、風がマイクに当たるわけですね。

台風情報をお届けしているお天気キャスターとかの、風でマイクがボフボフと言ってるあの音、あれと同じ原理です。

あの音、聞き苦しいですよね?

台風のすごさを身体を張って伝えたいとあればあれは素晴らしいですが、

レコーディングであのノイズが一発でも入ったらもうそのテイクはゴミです、使えません!

あとから除去するとかほぼ不可能です!!


でも安心して、このポップガードがあれば、そんな問題とはおさらばさ!♪


湿気対策


ポップガードの役割のもうひとつが、湿気からコンデンサーマイクを守るためです。

コンデンサーマイクって管理も結構大変で、結構湿気に弱いんですよ。

このポップガードを使うとなんでコンデンサーマイクを湿気から守れるのかって話ですが、

実は部屋の湿度からマイクを守っているのではありません。

くちです。

一番わかりやすいのは、ツバです。

まぁコンデンサーマイクを壊すほどツバを飛ばす人なんて聞いたことないけどさwww

それと、ここでまたも”みんなでやってみよう”のコーナーです!

手が寒いとき、両手を温めたくて口元でハァァって息吐くのあるじゃん?

やってみやってみ。

どうです?


あったかいんだから!

あたたかいのと、とっても潤ってますよね、ものすごい湿度であるということがわかります。

その通り、くちの中というのはめちゃめちゃ湿気があるのです。

コンデンサーマイクの繊細さときたら、この湿気さえも苦手なんです。

それをシャットアウトする役割、それがポップガードの大事な仕事なのです!


注意ではどうにもならないのだ。


以上のふたつ、
  • ポップノイズが録音されるのを防ぐため
  • くちの湿気からマイクを守るため


がポップガードの役割です。

どちらもちょっと気をつけたところでどうにもなりません。

“出来るだけツバを飛ばさない歌い方”とかはユーキャンとかで習えるのかもしれませんが(習えません!)、
くちの中の湿気に関してはどうしようもないです。

また、歌の上手いプロの方はパピプペポやハヒフヘホのときのポップノイズは何故か少ないです。

収録を何十本とこなす中で身につけたワザなんだろうなぁと。

とは言え絶対出ないわけでもないんです。

これはどんなに気をつけていても、[PA]とか[PO]とか[FO]とかを発音するときは息が勢いよく出て行きます。

“自分はそんなに大声で歌わないから大丈夫”
“自分はナレーションとかやってた経験があるから変なノイズは出さない自信がある”


……うるせぇ!

つべこべ言ってないでポップガード使え!!



ポップガードの使い方、注意点


ではここでようやくポップガードの使い方と注意点です。

って言っても全然難しくないです。

ようはくちとマイクの間にあればいいんだから!


マイクスタンドにとりつける


ポップガードは色んなメーカーから発売されていますが、
ほとんどのものがグースネックでマイクスタンドにくっつける形です。





こいつをマイクスタンドのちょっと下の方に固定しましょう。

POPGURAD_2

このあと位置に微調整することになるので、ネジはまだがっつり固定しないでよいです!

口とマイクの間に


POPGURAD_1

口から発せられるパピプペポの息やツバや湿気がマイクに入るのを防ぐためなので、
口とマイクを間に設置しましょう。

位置は……

マイクとポップガードの感覚が3〜7cmくらい、

ポップガードと口も5〜15cmくらいかなぁ。

この距離は割と適当です。

声が近い感じの音にしたければ口とマイクが出来るだけ近くなるようにするし、

もうちょっと自然な感じにしたければ離し気味にします。

それと、距離があまりに近いとボーカリストさんのストレスになってしまうと思っているので(目の前にある感、ちょっとでも動くとぶつかる感)、

わたしは基本的にはちょっと離し気味にセッティング

くち–10cm–ポップガード–5cm–マイク

って感じかなぁ。


まぁつまりは、あまり決まりはないんだけど、これだけはしっかり覚えておいて!





ぶつからないように!


歌っててぶつかるってこと、そんなにあるかなぁって思うかもしれませんが、

実際そこそこありうることです。

特に手が!

手かよwwww


手です。


気持ちを込めたり音程を掴みにいったりで一生懸命歌ってるととかく手が動きます。

その手がグースネックにあたってしまうことがあります。

ぶつかるとちょっとしたノイズが発生します。

ちょっとした音でも拾ってくれるのがコンデンサーマイクのいいところです。

気持ちよく歌うために多少の身動きは必要ですが、ぶつからないような動き、

いいえ、動いてもぶつからないようなセッティングにしましょう!



おすすめ商品はSTEDMAN








わたしが愛用しているのがこちらです。

STEDMANPROSCREEN

STEDMAN製のポップガードはめちゃめちゃいい!

もうこれを使っちゃうと他の、特に布製のポップガードには戻れません!!

なにがいいって、風が斜め下にズボッって落ちるのよ。

通過する空気をシャットアウトするのがポップガードの役目、布製のやつでも”ろ紙”みたいな役割で風を減らしてくれるんだけれど、
このSTEDMAN製のPROSCREENは、風がまっすぐ通過しないで斜め下に叩き落としてくれるんです。

声はまっすぐマイクに届いて、息は斜め下に落ちるのでマイクに入らない。

とっても神がかった仕様です!

ちなみに、おもてうらを間違えて使うと意味ないから気をつけてねwwww






グースネック以外のポップガード


グースネックって、実際何度も曲げて曲げてってやってるとそのうちバカになってきます。


絶妙にちょうどいい位置で固定するのもちょっと難しいし、強引にその位置に持って行こうとするとグキって具合にグースネックが骨折してしまい、恐らくアミの部分より先に壊れるでしょう。

ってことで、実はこんなのもあります!





これはもうマイクスタンドのネジ部分に直接取り付けるタイプです。

グースネックほど位置を微調整することは出来ないけれど、地面からスタンドで立ってるのでがっつり安定します。

しかも

「微妙にグースネックの長さがたりない!もうちょい遠くしたいのに!もうちょい高くしたいのに!」

っていうことが起こらないので、実は置き場の自由度も高い……

とでも思ったか!!


いや言ってることは正しい!

だけど、じゃあぜひとも一度やってみてください。

マイクスタンドを二本立てなきゃいけない難しさを!

マイクスタンドの三つ足が意外とうまい位置に置けないということに気づくだろう!!

こういうことから、自分はグースネック賛成派です。


ネット製と金属製の違い


さっきからちょいちょい出てくる布製だとか金属製だとか。

アミアミの部分がその名の通り布素材でできているか金属素材でできているかの違いです。

はっきり言って、音が全然違います。

布は音量も落ちるし、特に高域の成分が吸い取られます。

つまりクリアじゃなくなるってことですね。

しかも金属製のものはがっつり水洗いが出来る!





毎回ボーカリストたちの情熱的なツバを一身に浴びまくっているポップガード。

たまには洗ってあげて!

布製も洗えるんだろうな……でも……破れそうだよねwww

先日宅録についてほとんど知識のない方が

「あ〜あの金魚すくいに使うやつみたいな」

とおっしゃってましたwwww素晴らしいwwww

そうね、濡れてちょっと重さが加わったらやぶれちゃいそうだねwww


金欠レコーディング時には是非タイツ&ハンガーで!


これ、わたしが学生のときやってました。

ポップガードが同時に4つ必要なレコーディングだったんだけど、そんなに買えなくて。。。

ってことで、当時の憧れの先輩に

「お願いします!!僕たちレコーディングがしたいんです!先輩が今履いてるタイツを恵んでください!!」

って土下座したなぁ。



……嘘やで?

うちにあったハンガーを丸く曲げて、そこに百均で買ってきたタイツを貼って、ホチキスで止めて出来上がり!

お手製ポップガード!

ハンガーも考えようによってはグースネック!! ( ்▿்)


まとめ ポップガードを使え!


いかがだったでしょうか、ポップガード、絶対必要です!

あ、今更だけど、ダイナミックマイクを使うときはいらないです。

SM58の頭部分、グリルの部分がその役割を果たしてくれてますし、そんなに繊細でもありませんから!

でもコンデンサーマイクを買うなら、必ず同時にポップガードも買ってください!


むしろRODEのコンデンサーマイクなんて買うとポップガードもついてきますもんねw







「コンデンサーマイクは高いから、他のものは追い追い買っていきます」

とか言うことなかれ!

コンデンサーマイクは高いんだから、大切に使え!!

たった数千円でマイクを守りながらポップノイズも防げる!

レコーディングの名脇役ポップガードのお話でした!






DTMをやられている方のための記事を沢山書いています!是非他のページも読んでね!